知っておきたい膝・股関節の変形性関節症[2]

知っておきたい膝・股関節の変形性関節症[2]

  • 2017.12.20

前回[Vol.1]では、変形性関節症について原因や症状を中心にご紹介しました。
今回は、変形性股関節症についてご紹介させていただきます。

オーダーメード治療で患者さん一人ひとりに最適な治療を
「変形性股関節症」

原因と症状

正常な股関節 変形性股関節症も、膝関節と同様、股関節の軟骨のすり減りが原因で生じます。加齢や運動による負荷がきっかけとなり、脚の付け根辺りの痛みや、股関節周りの違和感を感じる方は少なくありません。股関節が悪くなると、歩いているときだけでなく寝ているときにも疼くことがあり、さらには痛みが膝にまで広がることもあります。

当院での主な治療法

 膝関節と同様、まずは減量や杖などの補助具の使用、薬物療法や運動療法による保存的治療などを行います。しかし、それでも改善が難しい場合は手術療法が選択されます。今回は、当院で行っている代表的な2つの手術療法をご紹介します。

寛骨臼移動術の例 手術により骨頭がしっかりと覆われた(左→右)[1]関節温存術(骨切り術)
 関節付近の骨を調整し、関節の向きや関節への荷重のかかり方を修正する手術です。膝関節同様、自身の関節を温存して治療することができますが、手術後の入念なリハビリが重要となります。
 関節温存術には、大腿骨頭回転骨切り術、内(外)反骨切り術、寛骨臼移動術などの種類がありますが、寛骨臼移動術は体への負担が少ない当院独自の手法により手術後の早い回復が期待できます。

[2]人工股関節置換術
 変形した股関節を人工物の関節へ置き換える手術です。膝関節同様、比較的短期間での回復が期待できますが、長期的には人工関節交換のための再手術が必要となることもあります。
100工程に及ぶCTデータを用いた術前計画 この手術を行う場合、当院では、手術前の計画書として、患者さんのCT画像を基に、一人ひとりに合わせた設計図(右図)をコンピューター上で作成しています。この設計図に沿って、レーザーを使用した当院独自の手法で手術を行います。この手法を用いることで高い精度の手術を行うことが可能となります。人工股関節術では手術後約2日目から歩行訓練を開始することが可能です。


 今回ご紹介した、「変形性膝関節症」と「変形性股関節症」は、いずれも命に関わる大きな病に繋がることはまれですが、痛みを我慢し続けることで、生活の質が低下するだけでなく、症状の悪化が治療法の選択肢を狭めることもあります。関節に痛みや違和感を感じる場合は、我慢し過ぎずに、まずはかかりつけの医療機関へご相談ください。
 また、今回ご紹介したように、いずれの疾患にもさまざまな治療法があります。もし関節の状態により治療が必要となった場合は、遠慮せずにご自身の生活環境や治療に関する不明点や希望を医師に伝え、ご自身に合った治療法を医師と一緒に検討しましょう。

【お問合せ先】飯塚病院 整形外科 TEL 0948-22-3800(代表)
 ※当院整形外科を受診する際は紹介状が必要です。まずは、お近くのかかりつけ医にご相談ください。

飯塚病院だより 2017年8月号より)
お知らせ
  • 股関節の講演会を開催(2018/1/18)
    飯塚病院では、病気の予防と医療機関との上手な付き合い方を学んでいただける『地域医療サポーター養成講座』を開催しています。
    2018年1月18日には当院の整形外科 部長より「股関節の病気とその治療法」をお伝えします。参加無料です。ぜひお越しください!(詳細はコチラ

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