呼吸器外科

部長 大﨑 敏弘

TEL 0948-22-3800(内線:5324)

診療科の特徴

診療概要:飯塚病院呼吸器外科は呼吸器外科専門医合同委員会の基幹施設です。大﨑敏弘、宗 知子、中川 誠の3名に呼吸器腫瘍外科の小舘満太郎を加えた呼吸器外科専門医4名のスタッフ、および金山雅俊、西澤夏將の後期研修医2名で、肺がん、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫などの腫瘍性疾患、膿胸、肺化膿症、肺結核などの炎症性疾患、自然気胸、胸部外傷、また重症筋無力症や手掌多汗症など多岐にわたる呼吸器・胸部全般の外科治療を行っています。

診療実績:2015年の呼吸器外科の入院数は403例で、手術255例、手術以外148例でした。入院数と手術数の年次経過を図1に示しますが、2015年は特に手術以外の入院が増加しています。その原因は肺がん術後の補助化学療法(今までは呼吸器内科が担当)、及び胸部外傷(今までは救急部が担当)を当科で担当するようになったからです。

手術実績:2015年の呼吸器外科手術数は255例で年々増加しています(図2)。内訳は肺がん146例、自然気胸31例、縦隔腫瘍20例、転移性肺腫瘍16例、等です(表1)。うち胸腔鏡手術は209例(82%)に行われています。

肺がん:【手術成績】肺がん手術数も年々増加(図2)しています。2015年の肺がん手術数は146例で、胸腔鏡手術が119例(82%)でした。2015年の肺がん手術例の平均年齢は69歳(中央値)、術後の在院日数は9日(中央値)、1ヶ月以上の入院を要したのは5例(3.4%)でしたが、全例自宅退院され在院死亡は認めませんでした。5年生存率(図3)は手術全体で68%、病期1A期(大きさ3cm以下でリンパ節転移がない肺がん)で87%、病期3A期(縦隔リンパ節に転移がある肺がんなど)で47%です。
【手術適応と術式】肺がん診療ガイドラインに準じ、基本的には病期1A期から3A期までの患者さんに手術を行います。手術のアプローチ方法には完全胸腔鏡手術、胸腔鏡補助下手術、および標準開胸手術がありますが、個々の患者さんの状態(がんの進行度と全身状態)を慎重に検討して選択します。8割以上が胸腔鏡手術でそのほとんどが完全胸腔鏡下に行っています。早期肺がんには根治的縮小手術(区域切除や部分切除)、また進行肺がんには拡大手術と抗がん剤治療をエビデンスに基づき積極的に行っています。

気胸:安静や胸腔ドレナージで改善しない気胸は手術が必要です。また再発した気胸や初めての気胸でも程度が重症な場合は手術をお勧めしています。胸腔鏡手術のよい適応(2015年は31例中30例が胸腔鏡手術)です。手術後は通常2~3日で退院になります。

転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍:転移性肺腫瘍は原発巣がコントロールされているなどのいくつかの条件を満たせば肺転移巣の切除で良好な予後が得られます。他にも縦隔腫瘍(胸腺腫など)を含め、その多くを胸腔鏡手術で行います。

呼吸器外科News&Topics

  1. 2015年の手術数は255例、うち肺がん手術数は146例でともに過去最高でした。
  2. 2015年の手術以外の入院患者数も148例で過去最高でした。肺がん術後の補助化学療法と胸部外傷患者を担当するようになったためです。
  3. 積極的に低侵襲手術(完全胸腔鏡手術)を行っています。2015年は82%が胸腔鏡手術でした。
  4. 早期肺がんには根治的縮小手術(区域切除や部分切除)、また進行肺がんには拡大手術と抗がん剤治療をエビデンスに基づき積極的に行っています。
  5. 呼吸器病センターとして、呼吸器腫瘍外科、呼吸器内科、呼吸器腫瘍内科との連携を密にしながら呼吸器疾患の集学的治療を行っています。

 当科は臨床研究:「肺癌、胸膜中皮腫、乳癌切除症例の治療と予後に関する多施設共同前向きコホート観察研究」(研究期間:平成23年6月1日~平成25年5月31日)に産業医科大学第2外科など9施設とともに参加しています。

≪産業医科大学 医学部 第2外科ホームページ≫

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2015年診療実績

疾患名 手術数 胸腔鏡
肺癌 146 119(82%)
自然気胸 31 30(97%)
縦隔腫瘍 20 17(85%)
転移性肺腫瘍 16 15(94%)
膿胸 7 7(100%)
その他 35 21(60%)
255 209(82%)

表1 平成27年の呼吸器外科手術の内訳

図1 呼吸器外科入院患者数と手術数

図1 呼吸器外科入院患者数と手術数

図2 呼吸器外科全手術数と肺がん手術数

図2 呼吸器外科全手術数と肺がん手術数

全体の術後生存曲線

全体の術後生存曲線

病期別5年生存率
病理病期 症例数 5年生存率
IA 254 87.2%
IB 129 65.8%
IIA 53 54.8%
IIB 38 44.8%
IIIA 97 47.3%
IIIB 6
IV 20 25.2%
Total 600 67.9%

図3 肺癌手術の生存率
(平成14年1月~23年12月、n=600)

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