肝臓内科

部長 本村 健太

TEL 0948-22-3800(内線:5215)

診療科の特徴

 増本院長含め5人で診療を行っています。診療対象の中心は、肝癌と肝炎-肝硬変です。予約入院の患者さんの治療方針や、治療の結果については週2回行っている科内のカンファレンスで厳密に協議-確認し、診療内容の透明化、情報共有化に努めています。また、科内で最新の知見を共有するための勉強会、および当院単独ならびに他施設との共同も含めた複数の臨床研究を継続して行ってきており、学会・論文発表などの情報発信に努めています。特に2014年にC型肝炎の経口剤治療が登場して以降は、当科での治療症例が全国的にも多かったため、学会、研究会、講演会等で当科の治療結果を発表することが頻繁になっています。
 肝癌治療においては、各施設の実力の目安の一つとして、手術症例数と同時に経皮的ラジオ波焼灼療法(腫瘍を電極針で穿刺-焼灼する根治的治療)の症例数が全国的にも注目されています。当科では従来から症例数は多かったのですが、治療レベルを上げるため、2015年から全例が16列のマルチスライスCTが使用できる血管造影室で施行しており、治療の際に穿刺した電極針の先端位置の確認や、治療後即座に焼灼範囲を確認し、焼灼不足があればすぐに追加焼灼を行うことができるようになっています。2017年度はさらにCT、MRI画像を取り込んで、エコーで視認しづらい腫瘤に対する穿刺をしやすくする「リアルタイムバーチャルソノグラフィー」の機能がある最新のエコー機が導入できることになりました。この機器も加わり、さらに精度が高い治療を施行することができるようになると考えています。
 また、2017年度からは、我々肝臓内科の医師が手術記録のような形で、ラジオ波焼灼療法の治療の詳細を画像診断レポートに記載することになり、治療内容のダブルチェックや、ご紹介いただいた医療機関への報告にも使用できるようになりました。より多くの方に治療内容を見ていただく機会が増えることで、当科の治療内容のさらなるレベルアップにつながるものと考えています。
  手術やラジオ波などの根治的治療ができない進行肝癌に対するリザーバー動注療法、分子標的治療薬ソラフェニブ治療、放射線治療、治験への参加など、患者さんの病状および背景も考慮した最適の方法で実施しています。肝炎治療も含め、肝臓内科では、これら最新の治療を、筑豊地域の患者さんに滞りなく届けたいと考えています。

肝臓内科News&Topics

 当科の肝癌治療での最近の進歩としては、2016年7月よりビーズ(球状塞栓物質)を使用した肝動注塞栓療法を導入したことが挙げられます。使用しているのは、抗癌剤を含浸させて腫瘍に流し込むタイプの薬剤溶出性ビース(DCビーズⓇ)と、抗癌剤は含浸させられませんが、塞栓効果が非常に強力なエンボスフィアⓇの2種類です。従来のゼラチンスポンジを使用した血管塞栓術と比較すると、塞栓後症候群と呼ばれる発熱・疼痛などの副作用が比較的軽いため、高齢者や肝予備能がやや不良となった方にも使用しやすいことや、ゼラチンスポンジと異なり腫瘍の奥深くまで転がり込んで塞栓することから、門脈腫瘍塞栓を伴う症例や巨大腫瘍などに対する治療としても有用で、従来の治療法に新たな選択肢が加わった形となりました。2016年度中に30例以上の症例に治療を行って治療時の細かいノウハウも蓄積されており、当科での適応基準なども概ね確立されつつあります。

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2016年診療実績

 

総退院患者数 894人
581人
313人
急患入院数 359人
(内救急車数) 117人
予約入院数 535人
平均在科日数 13日
平均年齢 70歳
1)疾患別内訳
病名 件数 平均年齢
肝細胞癌 396 281 115 73.2
肝硬変(肝癌含む) 499 359 140 70.1
C型慢性肝炎(肝癌含む) 33 22 11 74.8
B型慢性肝炎(肝癌含む) 12 5 7 56.9
アルコール性肝障害 9 7 2 50.0
胆石症および胆道系感染症 298 156 142 72.3
膵臓癌 4 4 0 70.0
胆管癌 33 23 10 78.3
胆嚢癌 19 9 10 74.8
胆管細胞癌(肝内胆管癌) 8 4 4 75.0
肝膿瘍 5 4 1 84.2
2)処置件数
処置 患者数
経皮的ラジオ波焼灼療法 90
肝動脈塞栓術 168
抗癌剤・リピオドール動注療法 74
肝動注化学療法 17
経中心静脈的化学療法 4
経皮経肝的ドレナージ術
(PTCD、PTGBD)
45
腹水濃縮再静注 78
インターフェロンフリー治療新規導入 172
ソラフェニブ治療(総数200)新規導入 29
3)死亡例内訳
死因 患者数
原発性肝癌 22
 (肝細胞癌 22)
 (肝内胆管癌 0)
肝硬変(肝不全) 8
アルコール性肝障害 1
胆管癌 2
胆嚢癌 1
その他 16
50